無限等比級数の収束条件
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問題
次の無限等比級数が収束するような $x$ の範囲と,そのときの和を求めよ。
\[
x, x(x-1), x(x-1)^2, \cdots
\]
初項が $x$ で,公比は $x-1$ ですね。
公比が $-1$ より大きくて $1$ より小さければいいから\[
-1 < x-1 < 1
\]これより\[
0 < x < 2
\]和は $\dfrac{(\text{初項})}{1-(\text{公比})}$ だから,\[
\dfrac{x}{1-(x-1)}=\dfrac{x}{2-x}
\]もうできたぞ。
それで大丈夫かな? 無限等比級数の収束条件をよく復習してね。
あ,初項が $0$ のときも収束するから,$x=0$ のときも収束して,このときの和は$ 0$ !
そうだね。では解答だ。
解答
与えられた無限等比級数が収束するのは,\[
-1 < x-1 < 1 \ \text{または} \ x = 0
\]のときである。
$-1 < x-1 < 1$ のとき\[
0 < x < 2
\]であり,このとき無限級数の和は\[
\dfrac{x}{1-(x-1)}=\dfrac{x}{2-x}
\]
$x=0$ のとき,無限級数の和は $0$。 これは上の式 $\dfrac{x}{2-x}$ において,$x=0$ としたものに等しい。
以上から,与えられた無限級数が収束する条件は\[
0 \leqq x < 2 \cdots (\text{答})
\]このとき,和は $\dfrac{x}{2-x} \ \cdots \ (\text{答})$
この無限等比級数の収束条件と,無限等比数列の収束条件がごっちゃになる人がいるので気をつけよう。両方を比べて,違いを理解しておこう。
無限等比数列の収束条件はこちらの講座ですね。