初めての自作スピーカー

小型バックロードホーンスピーカーの自作に挑戦しました。そこそこの音が出れば,書斎PC作業用のスピーカー(TASCAM VL-A4)と置き換えようと企む。

きっかけは,15年近く愛用していたB&Wの703の片側のツイーターから音が出なくなり,買い替えを検討したことから。「さすがに同じクオリティのものには(経済的に)手が出せないなぁ」と思っていたところ,別件で立ち寄ったパーツ屋さんに展示されていた手作りスピーカーの音がなかなか良かった。というわけで,スピーカー自作に興味を持ちました。

材料費

テスト用に基板むき出しのデジタルアンプ,LXA-OT1も購入。後述するが,LUXMAN製のこのアンプ,テスト用どころか,なかなかいい音を出す。

材料は以下の通り。アンプ込みで合計13,000円くらいです。

M800 (Fostex製8cmフルレンジユニット) 1ペア¥2,916
LXA-OT1 (デジタルアンプ)¥2,160
スピーカーターミナル¥1,300
上3つの送料¥1,080
ラジアータパイン集成材(250×1820×12)2枚+カット代¥4,474
平形端子 20個入り¥408
水槽用濾過マット¥478
合計12,816

設計図

いろんなサイトを参考にしながら,設計図を書いてみた。単位はもちろんmm。板厚は12mm。

自作第1号 8cmユニット用バックロードホーンスピーカー 設計図

特に参考になったのが,下記のサイト。

ほぼ,このサイトに書いてある通りに作ったと言っても過言ではない。このような有益な情報を惜しみなく公開してくださっていることに感謝。

製作

バッフルの穴あけには充電ドリルドライバー+自由錐を使用。穴あけに失敗して,板が割れてしまいましたが,ボンドで接着してごまかす。

ネジもダボも使わず,ボンドだけで組む。ハタガネが2つしかないので,1日に1行程ずつ。のんびり製作。

側面と上面の板を接着する前に,吸音材を設置。

内部配線用のケーブルは余っていたもの(BELDEN 8470)を使用。このケーブルは1m単価260円くらいで買えるものだが,なかなかのクオリティ。

着色には,これまた余っていたオスモカラー(色はエボニー)を使用。吸音材調整のため,上面は接着せずにユニットをつないで,いよいよ試聴へ。

試聴

LXA-OT1と接続し,ブルーレイプレイヤー(BDP-S370)からSACDを流して試聴。

これがフルレンジ1発の音かっ!

迫力はないが,定位の良さに感動。プレイヤーとアンプのグレードは間違いなく下がっている(以前はMarantzのSA-11S1とPM-11S1)ので,あまり期待はしていなかったのだが,以前より定位の良さと奥行きを感じる。途中でバッフル面の板が割れたり,精度がイマイチの部分もあったが,出てきた音は予想を大きく上回るレベル。このレベルが1万ちょっとで,手に入るなら安いものだと感じた。

その後,全ての面を接着し,聴き続けるうちに,低音も少しは出るようになったような気がする。それでもちょっと低音の量は少ないが,かなり低いところまで伸びている感じ。VL-A4の置き換えとしては十分なレベルに仕上がった(あくまで個人の感想です)。